料理をするとボケない!その理由とは【おいしい食事でボケ予防】

料理をするとボケない

おいしいものを美味しく食べると認知症予防になります

料理をすることも認知症予防にことさら有効です。おいしいものを作って楽しく認知症予防をしましょう

料理をするとボケない

料理をすることも認知症予防に有効

私たちは、体に必要な栄養素を摂らなければ、生きていけません。そして、体が健康であるためには、バランスのよい食事を心がけることが必要です

しかし、ただ「食べるだけ」では、本当のところ欲求は満たされません。大事なのは、「心地よく食べる」こと。すなわち、体の栄養と心の栄養が、同時に満たされるということです

食事は、何といっても「楽しく食べる」ことが一番です。私たちは、楽しい雰囲気でする食事はおいしく感じますが、悲しいことがあったり、悩みごとがあったりすると、食事が喉を通りません。そんなときは消化液の分泌も悪くなります。さらに、楽しい食事は生活習慣のよいリズムをつくり、ストレス解消にも役立ちます

栄養補給だけなら、きちんと栄養計算されたものなら、錠剤でもカプセルでも毎日摂ればいいということになりますが、それでは脳は満たされません

家族や仲間と楽しくコミュニケーションをとりながら、ゆっくりと気持ちを落ち着けて、美味しいものをいただく。そんな幸せな気持ちになれる食事が、理想的ではないでしょうか

他方、料理をつくるということは、注意分割機能が鍛えられます。注意分割機能とは、複数
のことを同時に行っているときに、適切に注意を配る機能のことです

料理は、鍋を火にかけながら、そこに調味料を加えたり、味見をしたり、同時に別のものをつくったりしますから、この能力が鍛えられるのです。これも認知症予防の方法の一つです

「料理をまめにする人は、認知症になりにくい」とよくいわれますが、それは本当なのです

おいしい食事で味覚を刺激しよう

さて、味覚は、おいしい食物を見つけ、有害物を識別するほか、食欲を高めて消化液の分泌を促すなどの働きも担当しています

味覚の感知には「舌」が最も重要な役割を担っていて、舌乳頭(舌上表面のザラザラした突起)には味覚の受容器である「味蕾(みらい)」が集まっています

ロの中で水や唾液に溶けた物質(分子)は、味蕾の味毛を刺激し、その結果、味細胞に来ている味覚神経線維に活動電位が発生し、最終的に脳の味覚野に伝えられ、味覚を知覚します

味覚は、酸味、塩味、甘味、苦味、旨味の5種の基本味に区別され、それに続き、辛味、渋味、えぐみ、最近では油脂分の味(コク)も含まれるといわれています。普通、私たちが感じている食べ物の味は、これらの味覚と、ほかに温度や舌ざわりなどの感覚を総合したものです

しかし、実際にはもっと複雑で、私たちは五感を総動員して「美味しさ」を感じています。試しに、鼻をつまんで食事をしてみてください。食べ物の味が、よくわからないと思いませんか。カゼをひいて鼻がつまっているときに、何を食べても味気ないのも、これと同じです

嗅覚以外にも、「見るからに美味しそう」(視覚)とか、「バリバリという美味しそうな音に誘われて」(聴覚)とか、「サクサクとした食感がたまらない」(触覚)というように、さまざまな感覚が関係しています。そして、それは過去の経験などとも複雑に絡み合って、「おいしさ」となるのです

おいしいものを食べると脳が活性化する理由

美味しいものを食べると脳が活性化

ー方、食事を美味しく食べることによって、脳の中で幸福感が増します。脳は、「おいしいものを食べると喜ぶ」という特性を持っているのです

なぜかといいますと、おいしいものを食べると、脳幹の中の腹側被蓋野と呼ばれるニューロンが集まっている部分が刺激され、それによってニューロンから神経伝達物質であるドーパミンが分泌されます

このドーパミンの分泌は、速やかに前頭葉に達し、前頭葉の働きを高め、さらに前頭前野や海馬の機能も高めます。また、ドーパミンは通常、運動を司る運動野に伝わって、運動神経や筋肉のパワーを増幅して、運動能力の向上をもたらします

つまり、おいしいものを食べると、脳が大きく反応して、さまざまな行動欲求のモチべーションを高めてくれるのです。そして、その行動欲求が実現されると、また美味しいものを食ベたいという欲求が芽生え、このサイクルを繰り返すことで、脳は幸福感を増幅させることができるのです

ですから、おいしいものを食べると、脳は活性化します。認知機能の維持・向上をはかるなら、まずは脳を喜ばせましょう

とはいっても、おいしいもの、自分の好きなものは、往々にして栄養に偏りのある場合があります。くれぐれも栄養のバランスと食べ過ぎには注意してください。「脳にとって良い栄養素」も積極的に摂るように心がけることが大切です。

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